ぼくのAppleMusicLife 6月4日(土)

投稿日: カテゴリー: blog, Journal, ぼくのAppleMusicLife, 安井

遅ればせながらN.W.Aの伝記映画『STRAIGHT OUTTA COMPTON』を見た。プロデュサーでもあるDr,Dreがいい子ちゃんに描かれすぎてるんじゃないか。2PACがレコーディングする場面があったが、これって時系列がおかしいんじゃないか。ICE CUBEの息子がICE CUBEを演じてたがくりそつだった、とまあいろいろ言うべきことはあったが、面白いエンターテインメント映画に仕上がっていた。だが、真の黒人映画はICE CUBEが出演した『ボーイズ’ン・ザ・フッド』のような不気味につまらない映画でなければならない。このところそのような黒人映画は、すっかり見られなくなってしまった。むしろ近頃では音楽でそれを感じることが多い。言うまでもなく暴動との緊張感において。

 

すべてはスライ&ファミリー・ストーンのこのアルバムから始まった。アルバムタイトルと同名の1曲目「暴動」の1分間の沈黙に過去の現在の、そして未来への世界への怒りが込められている。

2014年8月9日:ミズーリ州ファーガソンにおいて、18歳の黒人青年マイケル・ブラウンが白人警察官によって射殺された。抗議デモは暴動に発展し、数日間続く。

  

2014年10月7日:前回紹介したプリンスのアルバムと相前後してLAのビートメイカー、フライング・ロータスが「You’re Dead!」を発表。大胆にジャズを導入したそのサウンドは、21世紀の「ビッチェス・ブリュー」と言っても言い過ぎではないエレクトリック・コズミック・ダンスミュージックだ。

2014年12月23日:ディアンジェロが14年ぶりのニュー・アルバム「Black Messiah」を発表。Questloveのタイトなビートや、Qtipの歌詞や、オールド・ジャズメンまでも集結したVangurdによるソリッドなファンクミュージックと、以前よりもアグレッシヴな彼のヴォーカルの融合は21世紀のスライだ。

 

2015年3月24日:あらためて説明するまでもないだろう。昨年のHip Hop界のダントツ一人勝ちを果たした、ケンドリック・ラマー「To Pimp a Butterfly」発表。ホワイトハウス前で札束や酒瓶を握りしめ。満足気な表情を浮かべる黒人たちは、ホワイトハウスから金品を強奪してきたのか、それともホワイトハウスから贈り物を賜ったのだろうか。

 

今日取り上げたスライを除く3枚のアルバムは「暴動」以外に「JAZZ」という共通点を持っている。これはブラック・ミュージックの中核に新世代のジャズが確実に浸透しきていることを示してる。今後そのニュー・ジャズ・シンジケートが頻繁に登場することになるだろう。